既存の片引きドアなんですけど、動かして見ると確かにすごく重い。
ドアの下にコマ(ローラー)が無い為ですね。
敷居の溝にフラットレール、ドアの底にレールに合うコマを取付け、ドアはそれまでとは
大違い、ものすごく軽くなりました。
普通ならここまでなんですけど、palは気になるんです。
もともと、このドアってかなりしっかりした作りになってるようでドア自体の重量が結構あるんです。
人間って習慣になってる行動って、なかなか改善出来ないものです。
いくら気を付けていても、ついうっかり忘れちゃって間違った行動をしちゃう事があるんですよ。
この場合の習慣は、「重いドアを動かす」事ですよね。
そして、忘れちゃう事は、そのドアが「ものすごく軽く動いちゃう」事です。
何が気になるかって?
指、詰めないかな??ってことです。
「ドアが軽くなってますから気をつけて下さいね」そう言う事は簡単です。
そして、もちろんお客様も「解りました。気をつけます。」そういうお返事をいただきますよ。
でもね、さっきも書きましたけど、人って習慣化されてる行動って簡単に改善出来ないんですよ。
じゃあそういう事故が起きないようにするには施工の仕方でカバーするしか無いですよね。
写真では解り難いですけど、鴨居の溝の中にバネのようなものが取り付けてあります。
このバネとの摩擦によって勢いよく閉まってきたドアの速度を柱に当る直前に抑えます。
その代わり、ドアを開ける時にバネと接触してる間は少し重いですが、指詰めて怪我するよりは
よほどいいと思うのです。
これでドアを閉める方側は大丈夫でしょう。
今度は開ける側の問題です。
くぼみになってる引き手を持って開けますよね。
この引き手の部分が真ん中の柱(中方立と言います)の内側にまで引き込まれるので
その隙間で指詰めする可能性があります。
なので、ドアの後(戸尻)にストッパーを取り付けて上の写真以上にドアが引き込まれないようにしました。(開けた状態でも引き手が隠れない)
新しくドアを作る場合は色々な金物や仕様があり、こういう安全対策は既に取られてる商品も多いです。でも、「既存のドアを軽くする」だけのこととなるとなかなか新設と同じ性能を持たせる事は
難しいのです。
でも、「危険を伴う」気になる事は、極力改善しておきたいですよね。